デイリーMoccoly

魅惑の特集!

以前ご紹介した鈴木潤ちゃんの本、『絵本といっしょにまっすぐまっすぐ』が、有楽町の無印良品で販売していた。
自分の事のように、何だかとても嬉しくなった。
一緒に行った友人も、たまたま潤ちゃんと知り合いで、デリモコの記事を見た時からずっと買いたいと思っていたらしく、
迷わずこの本を購入していた。
それもまた、何だかとても嬉しかった。
一方私は無印良品で、『ケトル』という超マニアックな雑誌を購入。
松本清張が大好き!という素晴らしい特集で、「みうらじゅんが選ぶ松本清張20選」という企画に瞬時にノックアウトされた。
何を隠そう、私はみうらじゅん先生も松本清張先生も両方大好きなのだ。
大好きな人が大好きな人の作品を選ぶなんて、もう鼻血が出るほど興奮する。
こんな贅沢な企画はそうそうない。
みうらじゅん先生は松本清張先生の事を略して「マツキヨ」と呼んでいた時期もあるそう。
ギャハハハハ~!
かつて野沢直子が萬田久子の事を「マンキュウ」と呼んでいたのと同じ原理だ。
なんてステキな呼び方なのだろう。
惚れ惚れする。
更にみうらじゅん先生は、

清張文学とはボブ・ディランの歌であり、仏教書である。
推理小説家ではなく、人間の業を描いたホラー作家。
作品はでれも、不倫や出世欲といった“煩悩”に惑わされた人が、ちょっとしたことから事件を起こしちゃって、
慌てふためいてどんどん悲惨なことになっていく。
つまり、誰もが心の中に抱える煩悩の果ての地獄めぐりを描いていらっしゃるわけです。
尋常な人の犯罪ではなくて、普通の人が煩悩によって加害者になったり、被害者になったりする恐怖を描いている。
だからホラー小説として読んだ方が分かりやすいし、ゾッとする。

と記していた。
こんな見解をするみうらじゅん先生は私にとって哲学者だ。
その他、日常に潜む「清張スイッチ」の瞬間や、清張作品には欠かせない“崖”の旅など、とにかく内容が濃い。
そもそも雑誌の半分以上がこの特集という時点で、近年稀に見る「男気」のような目に見えない力強さを感じた。
とにかく一刻も早く読みたい!
という思いから、慌てて有楽町から山手線に飛び乗った。
ラッキーな事に座れた為、早速雑誌を熟読。
案の定出だしから濃厚な内容に無我夢中になって読んでいたのだが、途中何かかおかしい・・・と気付いた。

あっ!

私は山手線の逆回りに乗っていた。
やはりマツキヨの世界恐るべし・・・。

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