デイリーMoccoly

ズボン

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先日洋服屋で試着する際に店員のお姉さんに
「すいません、このズボン試着してもいいですか?」
と聞いたところ
「はい!こちらのデニムですね。どうぞ☆」
と満面の笑みで言われた。
そのお姉さんのやけに丁寧で何の屈託の無い笑顔に私は凄く困惑した。
私が“ズボン”と言うのに対し、お姉さんは同じ物を“デニム”と言ったのだ。
私は間違っていないのに、何だかお姉さんにに妙な敗北感を感じたというか、上から物を言われたというか、自分が物凄い年寄りというか、ズボンという言葉をさりげなく訂正されたというか、とにか物凄い違和感を感じた。
確かにズボンという言い方は今時ちょっとないかもしれないが、ズボン以外の私の中での新しい表現は“ジーパン”だ。
それ止まりだ。というかそれしかない。
その先の“ジーンズ”でもないし、ジーンズの更に先の“デニム”なんて言葉は私の中には全く存在しない。
私の中に存在しない言葉が、多分一回りは下であろうその可愛いお姉さんの口から当たり前のように出てきた瞬間、“ズボン”という言葉は即死した。
と同時に私も一瞬フラついた。
いつからジーパンをデニムと言うようになったのか。
しかも例の尻上がり口調で。
そういえばズボン全般の事は最近“パンツ”と呼ばれている。
こちらも尻上がり口調で。
これも違和感があり、しっくりこない。
パンツといったら下着のパンツだ。
どっかのカリスマモデルがそう呼び始めたのだろうか。
だいたい最近洋服の呼び名が変わり過ぎている。
スパッツの事をレギンス。
タンクトップの事をキャミソール。(更に前はシミーズだけど…)
靴下の事をソックス。
とっくりの事をタートル、ハイネック。
短パンの事をホットパンツ。
パンタロンの事をブーツカット。
そうそう、ジージャンの事をデニムのジャケットとか言っている。
何故そう呼び変えなくてはいけくなったのか。
スパッツはスパッツだから、いきなりレギンスと言われても困る。
例えば、大根がある日突然“アンナ”と呼ばれだしたらどうか。
八百屋でアンナとして売られていて違和感なく、アンナ下さい。と言えるだろうか?
大根は大根。アンナはアンナだ。全く違う。
それと同じでユニクロなどで“レギンス”という名前を目にしてもピンとこない。
今までのジーパンやスパッツという名前は何処に消えていってしまったのだろうか。
名前を改善するならばせめてテレビや新聞で、今日から名前が新しくなります。とちゃんと知らせて欲しい。

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