デイリーMoccoly

二郎さん

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千代田線でたまたま座った向い側に、坂上二郎にそっくりのおじさんがいた。

あっ、二郎さんだ!
と普通に思う程良く似ていた。
今にも「飛びます!飛びます!」と言いそうだ。

しかし本物の二郎さんではないので、言わない。。。。
しかし言わないのが不自然なくらい二郎さん丸出しだった。

あまりに私がジロジロ見ている為、何度も二郎さんと目が合った。
目が合う度私は大爆笑しそうになった。
別にギャグを披露された訳でもなく、普通に電車に乗ってるだけなのに大爆笑したら、いくら二郎さんに似てると言えども失礼極まりない。
ヤバイ。。。ヤバイ。。。。

私は下を向いて寝たふりをした。
しかし今は亡き二郎さんをこんなに間近で見れるチャンスは滅多にない。
見ないなんて損だ!
と思い、また二郎さんを見た。
しかし見ると大爆笑してしまいそうになる。
だからまた下を向いて寝たふりをした。
しかしやはり見たいから、ついつい見てしまう。
しかし見ると大爆笑してしまいそうになる。

私は大爆笑を堪えるのと、見たいという欲求を押さえるのとで、顔を上げたり下げたり忙しかった。
しかし忙しくしているのは私だけのようだ。
まわりの人は平然とただ電車に乗っている。
こんなに二郎さんに似た人がいるのに、みんな良く平気な顔して乗っていられるもんだ。
不思議である。
世の中にはいろんな人がいるもんだ。

なんて世の中の不思議について考えいたら、二郎さんは綾瀬で電車を降りた。

二郎さんは綾瀬のホームで出口を探してさまよっていた。
誰かを訪ねて綾瀬で降りたようだ。

二郎さんが無事に到着出来ますように。

二郎さんに幸あれ。

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