払い戻し
私はまだ切符を買っている。
Suicaやパスモは便利かもしれないが、何故かカードを持つ事に非常に抵抗があるのだ。
第一どうやって購入していいか良く分からない。
いつの間にかみんなが当たり前のように持っていて、“ピッ”っとやってる光景が、今だ不思議で仕方ない。
電車はやっぱり切符だ。
“ピッ”なんて、今から電車に乗る気がしない。
最近では携帯電話を“ピッ”とやってる人がいるが、ここまでくるとこの世に自分が存在している事を疑ってしまう。
私は一見流行りを追い掛けているように見えているようだが、かなりアナログで時代遅れな人間なのだ。
という訳で今日もいつものように切符を買っていた時、間違った行き先を押してしまった。
すぐに窓口に払い戻しをしをしに行った。
すると駅員さんは、販売機の下のボタンを押せば払い戻しが出来るよ。
と教えてくれた。
あぁそうだった！販売機の呼び出しを押せば横から駅員さんが顔を出してくれるあのシステムがあったか。
と納得して販売機へ戻り良く見ると、販売機の横に駅員さんが顔を出す窓なんてもう無かった。
そういえば最近販売機の横から駅員さんが顔を出してるあの風景を見ていない。
私の記憶はかなり古かった。
じゃあどうやって払い戻しをするのか…。
再び販売機を良く見てみると、「払い戻し」というボタンがあった。
前はこんなボタン無かったよなァ…と思いながらボタンを押すと、自動的に販売機が払い戻しをしてくれた。
スゴイ！
今はこんな便利になってるのか！
最近切符を間違って買わなかったから気付かなかったけど、こんなボタンあったのね！
凄く便利だなァと思ったと同時に、これでまた人とのコミュニケーションがなくなったと凄く悲しくもなった。
全部機械がやってくれちゃったら、人と人とが会話をする時が無くなっちゃうじゃん。
果たしてこれでいいのか、我が国日本！
私はもっと喋りたい…。
