デイリーMoccoly

おばちゃんの力

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お気に入りのカフェでまったりお茶をしていたら、突然おばちゃんの団体が入って来た。
おばちゃんの1人が店に入るなり、「6人なんだけど…あっ!あの奥の席空いてるからいい?」と言った。
私は一瞬ギョ!とした。
奥の席は確かにソファー席で広いが6人は座れない。
多分お店の人もギョ!としたに違いない。
しかしおばちゃん達は何ひとつ躊躇せずに、ソファーに座った。
一人がけソファーが2つで2人。後は2人でゆったり座る少し長めのソファーに当たり前のように4人座った。
恐るべしおばちゃん!
一瞬にしてお店はおばちゃんムード一色になった。
座るやいなやおばちゃん達はこ洒落た店内を見渡し、こんないい店どうやって見付けたのかを一人のおばちゃんに聞きまくった。
そのおばちゃんは娘が発見したのだと言い、みんな妙に納得したとこで、一斉にメニューを見始めた。
しかし今度はメニューが小さい文字で読めない!と騒ぎ出した。
大騒ぎしながらも全員ケーキと飲み物を注文し、やっと一息…と思いきや、今度はセールで買ってきた服を袋から出し見せ合った。
物凄いはしゃぎ振りだ。
あの勢いは女子高生も敵わないだろう。
しかしケーキが来た瞬間服の事なんてすっかり忘れ、ケーキを見て大はしゃぎした。
そして急に静まり、黙々とケーキを食べ始めた。
つかの間の沈黙である。
食べ終わると今度はお皿やカップの底を観察して、何処の食器かを確認し始めた。
6人分全員のお皿の底をチェックし終わると、今度は自分達が使っている「ナウい」や「百貨店」という言葉が古いんじゃないか?
という議題に移った。
では一体今の若者は「ナウい」という表現を何と言うのか?
「今どき」でもないし「ナウい」は「ナウい」よ!
と、ナウいについて熱く語り出した。
おばちゃん達は本当に凄いパワーだ。
次々に変わる話題を、全身全霊で話ている。
まるでおもちゃ箱をひっくり返して、ひとつひとつのおもちゃを片っ端から遊んでいるかのようだった。
これがおじさん6人だったら、かなりダークな空間になるだろう。
このおばちゃん達がいる限り、地球は安泰だと私は思った。

※写真には写ってないが、この右側におばちゃん達がいる。

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