デイリーMoccoly

さつまりこ

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亀有駅に着いた途端「ジャガビー」が食べたくなったので、改札前のコンビニに寄った。
ジャガビーあるかなぁ…。と心配したが、そんな私の心配をよそにジャガビーは堂々と陳列されていた。
おっ!やった!と思い、ジャガビーを取ろうとしたら、そのすぐ横に「じゃがりこ」の焼きいも味の「さつまりこ」というかなり無理があるネーミングの期間限定商品があった。
じゃがりこは油っぽいので普段は絶対買わないが、「焼きいも味」というとこにひかれ、私は一瞬迷った。
すると次の瞬間、物凄い勢いでおばちゃんがそのさつまりこをつかみ、かごに投げ入れた。
あまりにインパクトがあるおばちゃんだったので、その後もおばちゃんの様子を見ていると、さつまりこの他にもかごいっぱいにお菓子を購入していた。
こう言っては大変失礼だが、そのおばちゃんは太っていて、格好も髪型も見るからに「オバタリアン」という、ちょっと昔に流行ったあの感じそのものだった。
多分1日中テレビを観ながらお菓子を食べているに違いない。
家中のお菓子を食べ尽し、動きたくないが切羽詰まった為、渋々買い出しに来た。という雰囲気だった。
私は瞬時に、あのおばちゃんがいつも食べているであろうさつまりこを自分は食べたくない!と本能で感じた。
なので当初の予定通りジャガビーを手に取りレジに向かった。
しかしレジの一歩手前で「いや、ちょっと待てよ…。お菓子通であろうあのおばちゃんが、迷う事なくさつまりこをチョイスしたという事は、さつまりこはうまいかもしれない。」と私は思いはじめてきた。
もう一度棚に戻り、再び私は悩んだ。
さっきまでは、あのおばちゃんと一緒のお菓子なんか絶対食べたくない!と思っていたが、あのおばちゃんが食べるお菓子にはハズレが無いような気がしてきたのだ。
ここはおばちゃんを信用して、さつまりこにしよう!と決めた。
会計を済ませ店を出たと同時に、私は我慢出来ずさつまりこを食べた。
なかなか美味しかった。
やはりおばちゃんを信用した甲斐があった。
あのタイミングでおばちゃんに会っていなければ、私はこの先ずっとさつまりを食べずに年を重ね、その美味しさを知る事なく一生を終える事になっただろう。
危ないとこだった。
何でも、自分より長く生きてる先輩の意見にまず耳を傾けるべきだ。
最終的に自分で判断するにしろ、取り合えず先輩の話を聞いておくことは大切だ。
有難うおばちゃん!
…と、一瞬おばちゃんが素晴らしい先輩に見えたが、良く考えてみたら、さつまりこなんて最近出た期間限定商品だった…。
年の功なんて全く関係なかった…。

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