デイリーMoccoly

ホームレス中学生

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大ベストセラーの「ホームレス中学生」を読んだ。
私は年間を通してまぁまぁ読書をする方だと思う。
しかしベストセラーやみんなが面白かったという本はほとんど読まない。
何故なら、映画にしても舞台にしても、みんなが面白かったというものを試してみると、大抵私には面白く感じないからだ。
私は少数派チームだという事を最近知った。
なのでこの本も少しは気になってはいたが、わざわざ購入してまで読みたいとまでは思わなかった。
しかし先日あのゆうこりんが、なかなか良かったのでどうですか?と言って貸してくれたので、読んでみたのだ。
自分の体験をそのまま記しているので、こういう状態になったらこうするのか。
こういう人がいたら、こう助ける人がいるのか。
と、ドキュメンタリー番組を観る感覚で一気に読んだ。
なので、面白いとか面白くないとか泣けるとか、そういう表現は不適切だと思った。
田村少年の生活は本当に凄まじかったし、どん底とはまさにあの状態を指すのだろう。
うちもずっと貧乏で、今日食べる物の確保や、学費や給食費などの確保がままならなかった。
最低限の物以外は食べられなかったし、買えなかった。
毎日ギリギリの生活をしていた。
しかしいくらボロボロで狭い家でも、家が無くなる事は無かったし、何かあれば父母両方の実家(おばあちゃんち)がすぐ近くにあるので安心だった。
上には上がいるもんだ。
田村少年から比べたら、私は宮殿の姫だ。
この本を読まなかったら、自分の過去を宮殿の姫なんて決して思わなかったから、読んで良かったなァと思った。
しかし読んだ後一番印象に残ったのは、田村少年ではなく、意外にもお父さんだった。
この本を読む限り、お父さんはかなり肝っ玉が座っている大物だ。
有名なお父さんのあの「解散!」宣言だが、実は2回しているのだ。
その2回目の解散宣言のくだりが、私はこの本の中で一番印象に残っている。
お父さんはかなり凄い奴だ。
本を読んでいる最中も、息子がこんな事になってる今、お父さんは何処で何をしてるんだろう?
と、実はお父さんの事ばかり気になってしまった。
次回は「ホームレス中学生の父」という、お父さんが主人公の本を是非出して頂きたいものである。

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