デイリーMoccoly

コマ劇場

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新聞にコマ劇場が今年いっぱいで閉館してしまうという記事が載っていた。
こういう昔ながらの老舗劇場が無くなってしまうのは非常に悲しい。
そして劇場に行かない人々が増えているという事も悲しい。
しかし一番悲しいのは、このような誰もが知っている歴史ある劇場が経営難に陥った場合、国からはもちろんの事何処からも援助を受ける事が出来ず、すぐに閉館せざる得ない日本の現状だ。
ヨーロッパ等では絶対考えられない事だと思う。
ここは日本なんだからヨーロッパと比べるな!と言われたらまァそれまでだが、日本はあまりにも文化水準が低すぎて泣けてくる。
文化を発信してきた貴重な建物程、いとも簡単に次々と壊し、なにくわぬ顔で新しい物を建てていく。
そういえば亀有にも「亀有名画座」という、ピンク映画専門の映画館があった。
普段は日活ロマンポルノをはじめとするピンク映画が上映されていた為、おっさん達が来場するのだが、夏休みと春休みになると突然「東映まんが祭り」に早変わりし、チビッコだらけになるという、かなりイケてる場所だった。
ピンク映画マニアには、日本三大名画座の一つになるくらい有名な場所だったらしく、全国各地からファンが来場していたらしい。
私もまんが祭りになると必ず行っていた。
まんが祭りの看板は、ピンク映画の看板の上から即席にかけてあるだけなので、ピンク映画の看板もチラついていた為、時々どう考えてもピンク映画目当てであろうおっさんが間違って来場していた。
静かにただ黙って「怪物くん」や「ドラえもん」などを観ていたおっさんが、何だか妙に切ないけど面白かった思い出がある。
そんな亀有名画座も知らぬ間に無くなっていた。
亀有から文化がまた一つ消えたのだ。
う〜ん…本当にこんなんでいいのだろうか…。

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