デイリーMoccoly

高校の卒業文集の作文

前回は中学の卒業文集の作文をご紹介させていいただいたが、
高校の卒業文集も超個人的なエピソードが書いてあった。
どちらも共通しているのは、“オヤジ” が登場すること。
昔から私はオヤジとの縁が深いのか。
初恋がドリフターズの5人全員だった事から考えても、生まれた時から私はオヤジが好きで、
無意識にオヤジを求めていたのかもしれない。
それがいいのか悪いのか非常に複雑な心境だ・・・。
という訳で、高校の卒業文集の作文をご紹介しようと思う。

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【きのこ雑炊】

高1の遠足で多摩テックに行ったことを覚えているだろうか?
そう、あのカレーライスを作って帰ってくるという企画した本人ですら本当にそんなことしたいのか?
という世界一どうでもいい遠足だ。
しかし今回は遠足がどうこうではないのだ。
問題は集合場所までの満員電車だ。
千代田線はまだ良かったのだが、山手線でそれは勃発した。
西日暮里で乗った時、車内は空いていた。
すっかり私は調子にのり、うかつにも友と楽しい話に花を咲かせていた。
しかしこれが最後の喜びになるなることなどノストラダムスも分かるまい。
池袋に着くやいなや、ヌーの大移動を思わせる人が勢いよく乗ってきた。
私は油断していた為あれよあれよという間に友から離れ、座っていたオヤジの膝の上に腰を下ろしてしまった。
こんな格好はいくら仲の良いカップルでもしないだろう。
それなのに私は見ず知らずのオヤジの膝の上に座っているのだ。
嗚呼この2人は仲の良い親子なんだなと周りの人が思ってくれれば万事解決なのだが、

まさかそんな風には思わないだろう。
とにかく「すいません、すいません」と2回オヤジに言ってみたが、そのオヤジも今いる自分を信じたくないらしく

早く現実の世界へ戻してくれと言わんばかりの顔をしていた。
まあその気持ちも分かるが、少しは私と会話を交わしてほしいものである。
そんな事を考えている間に既に私が立つスペースなどなくなっていた。
もうこうなったらこの膝の上でおとなしく座っていこう。
よく考えれば立っているより楽ではないか。
と開き直り、このオヤジと一体化し共に新宿を目指した。
オヤジよ許してくれ。
新宿までの我慢だ。
この魅惑のムードに包まれながら電車は新宿に到着した。
オヤジよありがとう。
なにはともあれ、この勇敢なオヤジに金一封でも送りたいものである。

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タイトルの【きのこ雑炊】は一体何なのか。
内容と全く関係ない。
多分学校の近くのフャミレスで毎日のようにきのこ雑炊を食べていたからかもしれないが、
我ながらアバンギャルドすぎる。

ちなみに暴露コーナーという欄には、とんでもない暴露が書いてあった。
それはまた次回!

※写真は高校の美術の時間に描いた油絵。
横尾忠則さんに超影響を受けていた時期だけあって、なんちゃて横尾風になっている。

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