2011年6月2日 木曜日 0:00 更新
南相馬その3
ボランティア活動は大体16:00までと決まっているようだったので、ダンスとタイコ演奏は16:00ちょうどに終了した。
終了すると同時に、体育館にある唯一の娯楽であるテレビがついた。
「水戸黄門」だ。
そうか!16:00からはおじいちゃん達のゴールデンタイムだった。
今まで元気良く踊っていたおじいちゃん達は何事も無かったかのようにサッとテレビの前に集合した。
それからはピクリとも動かず真剣に水戸黄門を鑑賞。
だから集合写真を撮る時に人々はいなくなったのだ。
恐るべし水戸黄門!
一瞬でおじいちゃん達の心を鷲掴みである。
それとは対象的に、おばあちゃん達はお喋りに花が咲く。
あんな時代劇なんか私は見ないよ!
と言いながら、避難所での日々の献立や一時帰宅の時の辛かった話をあれこれ聞かせてくれた。
その間おじいちゃん達はといえば、やはり誰一人として動いていない。
みんな主役になっているのである。
あまりに分かりやすい行動パターンに少し心が和んだ。
日本全国どこの家庭でも、16:00になればおじいちゃんは時代劇、そしてそれを見るおじいちゃんを理解出来ないおばあちゃん。。。。という光景はつきものなのだ。
私もおじいちゃん達に交ざって水戸黄門を鑑賞。
ボランティア活動が16:00までなのは、きっと水戸黄門があるからだ。
水戸黄門は避難所にいるおじいちゃん達の心を、毎日平等に癒す底力を持っている!
助さん格さん!
東電をこらしめてやりなさい!
黄門様がいたら、きっと言うだろう。。。。