デイリーMoccoly

南相馬その2

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避難所2ヶ所目は原町第一小学校の体育館。

体育館に入った瞬間、ヒンヤリとした。
昼間でこの寒さだから、朝晩はかなり冷え込むに違いない。
ましてや避難当初なんて極寒だったろうなァと思うと胸が痛んだ。

中はダンボールで仕切られた空間がいくつも広がっている。
ここでいきなりタイコを叩いて踊ったら迷惑じゃないのか。。。。

今回避難所をいくつかまわる事が決まった時、それが一番不安だった。
タイコの音を楽しみ、カラダを動かしたい人はいるかもしれない。
しかしみんながみんなそういう訳ではないはずだ。
中には、うるさい!何しに来たんだ!と感じる人だって必ずいる。

そこで体育館の担当ボランティアの方に聞いてみた。
すると昼間寝てばかりで夜に寝れない人がたくさんいるから、逆に大きな音を出して盛り上げて欲しい。
との事。

確かに良く見るとみんな寝ている。
よし!じゃあガツンとやろうじゃないか!
私は張り切った。

タイコを叩くと人が集まって来た。
時間帯が少し早いせいか、ここもおじいちゃん&おばあちゃんがほとんどだったが、やはりここでもみんな大はしゃぎ!

床に座って踊る人、椅子に座って踊る人、立ち上がって踊る人、そしてダンボールの仕切りの中で踊る人、将棋をしながら踊る人、更にはテンション上がり過ぎて乱舞する人。
みんな各々の形でカラダを動かしていた。
高齢者の皆さんは意外と良く踊る。
そしてかなりうまい。
またしても私は凄く嬉しかった。

本来ダンスは喜びや哀しみをカラダで表現するものだ。
内に秘めたエネルギーを外に放出する為の手段。
みんなで踊ったダンスは、まさにありのままの姿そのものだった。

まだ一言も会話を交した事がないみず知らずの人々だけど、一瞬で気持ちの深い部分が繋がった感じがした。
もちろんみんなの辛さや不安は、はかり知れないものだと思う。
でもほんのちょっとだけ気持ちの奥の方で手を繋いだ気分になった。

みんなと踊ったあの感覚は一生忘れないと思う。

※写真に写ってる方以外にもたくさんの方が踊っていた。
しかし訳あって少人数に!
その訳とは!

つづく

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