デイリーMoccoly

寅次郎犬

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北千住の路地裏に寅さんそっくりの犬かいる。
去年の春発見した時、毛がボサボサでかなり弱っていたのだが、何だか生命力は強そうな感じがした。
そして妙に愛くるしかったと同時に、長生きして欲しいなァと心底思った。

しかしそんな寅次郎犬をすっかり忘れたまま日々が過ぎ、いつの間にか年が明けてしまった。
そして先日何気なくまた同じ場所を通ったら、寅次郎犬がいた。
あっ!寅次郎犬だ!生きてた!
嗚呼寅次郎犬、お前の事を忘れててごめん!
でも今再会して去年の春出会ったあの日が蘇ってきたよ!
と一応私は心の中で寅次郎に変なフォローをいれた。

寅次郎犬は相変わらず毛並みがボサボサで弱ってはいたが、去年のあの猛暑を乗り越えしっかり生きていた。
生命力強し!
しかし後ろ足がかなり曲がっていて不自由らしい。
あまり動けないのか、この日は立ったまま一点を見つめジッとしていた。
私達が近づいても携帯のカメラを向けてもびくともせずにジッと立っていた。
あれ。。。。どうした?フリーズしてるぞ。
もうボケちゃったのかなァ。。。。と一瞬思ったが、寅次郎犬だから多分大丈夫だろう!と一度その場を去って再び前を通りかかったらオシッコの後があった。
なるほど。さっきジッと立ってたのはオシッコをする前だったからだ。
そんな瞬間を写真におさめてごめんよ。。。。
私は寅次郎犬を忘れていた事と更に寅次郎犬の私生活まで邪魔してしまった事に深く反省した。
そして、もう忘れないし邪魔しないからまた会いに来てもいい?っていうかまた会いに来るね。
と心の中で話かけた。
もちろん寅次郎犬は無視していた。
その無視している姿もまた愛らしい。

嗚呼!見れば見るほど可愛い寅次郎犬!
こんなに大好きなのに去年すぐに忘れてしまった私はバカだ。私は白状だ。
人間なんて常に自分の快楽を優勢し追い求め、過ぎ去った日々は忘れていくシステムに出来てるのだ。
何で私はそんな醜い人間に生まれてきてしまったのか。
人間なんて。。。。人間なんて。。。。。人間なんてーーーーーっ!!!!!!

と、寅次郎犬を忘れてしまった事をどんどん自分自身のせいから、人間のシステムのせいにすり替える私。

こんな私には寅次郎犬も会いたくないだろうが、私は本当にまた会いに行こうと思っている。

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