デイリーMoccoly

底抜け未来

「底抜け未来」  谷川俊太郎

大きな政治に小さな大臣
大きな経済に小さな社長
ビッグデータに小さな呟き
一匹狼ならぬ一匹羊で
私は人類の滅亡よりも
一人のあなたを失う方が恐ろしい

SNSに目をつむり

夏の緑に目を見張る
山川草木が自然なら
ブラックホールも自然です
鯨が自然でウイールスも自然
ホモサピエンスの私も自然

神と言わずにマイメーカーと
映画の中でヒーローが言う
いのちのなんと多様なことか
そこでは善もなければ悪もないはず
老いたおかげで死ぬのも自然
未来はどうやら底が抜けてる

・・・・・・・・・・・・・・・

本質をついた詩。
谷川俊太郎さんの偉大さを改めて痛感。
そして私が言うのも大変おこがましいが、今の世の中をちゃんと分かっている大人がいると感じて何だか妙に安心した。

この半年ちょっと、会う人も会話する人もかなり限れている。
登場人物はほんの数人。
そんな状態になってる人増えたはず。
でも私はそれで全然事足りている。
ライフラインが完備された快適な森の中でひっそりと生活しているようで非常に心地良い。
私はアチコチ世話しなく動いてガンガン踊ってという感じでアクティブに見られるけど、元来ジッとゆっくり過ごしたい派。
大勢でワイワイより、1人でシッポリが好き。
実際過去に、森で生活してもいいかも・・・とちょっと本気で思った事もあるくらいだ。
しかしあまりに喋らなくなると頭の回転が鈍り口も回らなくなると思って、半年前から気心知れた友人と時間が合う時頻繁に電話をするようになった。
私達は意見や思考が全く同じなので、会話をすればするほどココロとカラダがどんどん満たされていくのが手に取るように分かった。
電話だけなのに充分潤うし満足する。
それでもお互いの生活パターンは違う為、それを報告しあうと互いに刺激になっていろんな発見や眠っていた発想やひらめきも生まれる。
なので毎回数時間があっという間に過ぎていく。
時空間の感覚がおかしくなる。
まるでユートピアのよう。

その時思った。
自分の考えを理解してくれて更に同じ意見の人がいるって、とてつもない幸せなことだと。
それは10人、100人、1000人いなくていい。
たった1人で充分。
これぞ財産。
もし友人とのこの電話が無かったら、現在満たされたイイ気持ちにはなっていなかったかもしれない。

そう思うと今必要なのは、“理解しそして尊重しあえる仲間”

この谷川俊太郎さんの詩を発見してホッと安心したのも、そういう事なんだなァと思った。

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