アフロ民藝
米国ミシシッピとシカゴにルーツを持つアフリカ系アメリカ人アーティスト「シアスター・ゲイツ」。
彼はアメリカの公民権運動の一翼を担ったスローガン「ブラック・イズ・ビューティフル」
と日本の「民藝運動」の哲学とを融合した、独自の美学を表す「アフロ民藝」という言葉を生み出した。
そのアフロ民藝日本初、アジア最大規模の個展【シアスター・ゲイツ展 アフロ民藝】に行ってきた。

まず「アフロ民藝」という言葉すごく気に入った!
アフロ民藝、アフロ民藝、アフロ民藝、アフロ民藝・・・・
無性に言いたい。
シアスター・ゲイツ本人の佇まいも好き!
何だかジャスピアニストっぽいよなァ。
そんなお方の展示はゆったり広々と空間と高さを使っていて心地良かった。
今までいろんな個展に行ってきたげど唯一無二のリラックス感。
日本の展覧会とは思えない洗練された独特の世界。
以前ニューオリンズの美術館で黒人ヘアーの歴史をみたことがあったが、
そこの空気感を思い出した。
来ていた人も海外の人が多かったから尚更そんな感覚に。
黒人の歴史と日本の民藝を年表で示してあるのもすごく画期的だった。
ちょうど最近黒人音楽の歴史を再度掘り下げて探求している私。
そして大好きな染色家「柚木沙弥郎」さんの民藝の師匠たち 。
(柳宗悦、 芹沢銈介、バーナ ード・リーチなど)
この2つの興味深い歴史を年代ごとに平行して知れたのは非常に嬉しかった。
期間中毎週金曜日には展示作品の中でDJイベントも開催されていて益々日本じゃない感じ。
他の個展でも毎週そんなイベントどんどんやったらいいのに。
作品に興味が無い人でも足を運ぶきっかけになる。
そもそも民藝とは「民衆的工芸」の略語で、
「一般の民衆が日々の生活に必要とする品」
という意味。
言いかえれば
「民衆の、民衆による、民衆のための工芸」。
生活に密着してなんぼ。
ピン!と直観がきた方はぜひ行ってみていただきたい。




ちなみに美術館付近に出没していた多数のドラえもん達。
ドラえもんの道具こそまさに未来の民藝だ。

